W杯誕生物語(附記): ワールドカップの功罪
紆余曲折を経てようやく開かれたラグビー・ワールドカップへの扉。
その先にあったのは、オセアニア勢が期待したような薔薇色の未来だったのだろうか。あるいは、ホームネイションズが危惧したような、金銭的欲求に堕した失楽園であったのだろうか。
ここでは最後に、ワールドカップがもたらしたラグビー界の変化を、功罪両面で確認しておきたい。いささか情緒的になりすぎている部分もあるかと思われるが、ご容赦いただければ。 (続きを読む…)
W杯誕生物語(後編): 幻のワールドシリーズ
ラグビーワールドカップは、それを熱望するオセアニア勢と、アマチュアリズムを守りたいホーム・ネイションズとのせめぎ合いから、膠着状態になっていた。
幾たびも繰り返される提案は、ほとんど議論されることもなく却下される。遂にはIRBによる「国際トーナメント禁止令」が発せられるまでに至り、ワールドカップの実現は永遠に絶望かとも思われた。
しかし100年以上にわたり微動だにしなかった山を動かしたのは、意外な方向からの槌の一撃であった。 (続きを読む…)
W杯誕生物語(中編): アマチュア精神
「アマチュア精神」はラグビー界において長い間、その精神性を示す拠り所となる概念であった。IRBが懸念した通り、ワールドカップ開催によりプロ化への流れは加速し、第3回大会後の1995年には固く閉ざされていた門戸が開かれることとなる。
では、ラグビー界が「プロ化」によって失ってしまったものは何であったのだろう。そもそも「アマチュア精神」とは何なのであろうか。
今回はアマチュア精神が何故ラグビー界で重要視されてきたのか、その根幹となった考え方を確認しておきたい。 (続きを読む…)
W杯誕生物語(前編): 動かぬ山
ワールドカップ・イヤーとなる2011年まで、あと僅か。次で第7回大会ということになるが、「え、まだ7回?」という反応をしてしまう日本人は多いのではないだろうか。
そう。スポーツとしてはサッカーよりも長い歴史を持つラグビーであるが、いわゆる「ワールドカップ」が始まったのは1987年と、つい最近のことである。
ラグビーの最初のテストマッチが行われてから、実に116年。その時既にサッカーワールドカップは半世紀以上の歴史を刻んでいた。何故、ラグビーワールドカップの誕生には、これほどの時間がかかったのだろうか。 (続きを読む…)









