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Posts Tagged ‘フランス’

パリ, 狂熱の元旦(後編): 恢復する傷跡

1913年の元日にパリでつけられた大きな爪痕は、第一次世界大戦という更に大きく深い傷によって抉り取られたかに見える。終戦から2年、人々は戦後の融和 – それは後になれば一時的な休戦に過ぎなかったわけだが – に向けて、再びスポーツという平和な戦争を楽しむ余力を取り戻しはじめていた。

1920年、戦後最初のファイブネイションズ緒戦は7年ぶりのフランス対スコットランドで、またしても元日のパリであった。否が応でも前回の対戦を思い出させる形の両国の対戦は、災禍から目を背けるのではなく、真正面から向き合うことを強要する形で実現されたことになる。 (続きを読む…)


パリ, 狂熱の元旦(前編): 快挙と暴動

「フランスのラグビーファンはイカれてる」

これはフランスがラグビーの国際試合に参入してきてから、合言葉のように英国ジャーナリストの間で使われてきた言葉であった。殊に1910年からファイブネイションズとなった大会にフランスが参入してからは、そのイカれぶりは更にヒートアップする。

何より協会やメディアを悩ませたのは、彼らが – その熱狂ぶりとは裏腹に – ラグビーの複雑なルールを、よく理解していないことでもあった。 (続きを読む…)


五輪ラグビーはじめて物語

今を遡ること1世紀以上、オリンピックではじめてラグビーがプレーされたのは、1900年にパリで開かれた夏季五輪の際である。

近代オリンピックの父と呼ばれるピエール・ド・クーベルタン男爵(Pierre de Coubertin)が国際オリンピック委員会(IOC)を設立し、最初のオリンピック大会をアテネで開いたのが1886年。それから14年を経て開催された第二回大会で、ラグビーは初めて行われた。

クーベルタン男爵はスポーツが精神の育成に極めて有益であると信じており、およそ全てのスポーツを愛していた。そしてその中で特に好んでいたのが、ラグビーだという。オリジナルの五輪大会に存在しなかったラグビーが第二回にして正式種目化したのは、多分に彼の情熱によるところである。 (続きを読む…)


フランスがサラリーキャップ制導入

Money!強い経済力のもと高報酬で他国の選手を惹きつけてきた北半球強豪国の中でも、ひときわ目立っていたのがフランス。

サラリーキャップ制のない同国では、選手への報酬は天井なし。経済恐慌後も億万長者のクラブ・オーナーの財力にものを言わせ、経営に苦しむ英国の諸クラブを尻目に数多のスター選手を獲得してきました。

ところが、その状況が大きく変わろうとしています。
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ラグビー フランス代表 (レ・ブルー)

フランスはIRBオリジナル8のひとつで、世界最強国の一角。非英国文化圏としては稀なラグビー古豪。

欧州でイングランド、アイルランド、スコットランド、ウェールズ、イタリアと共にシックスネイションズを形成。17度の優勝(ファイブネイションズ時代を含む)と9度のグランドスラム達成を誇る。
2010年4月時点での世界ランクは4位で、北半球に限れば最上位。更にその上位の南半球トライネイションズ勢に対してそれぞれ10勝以上と、最も勝ち星を挙げている国でもある。

チームカラーは、華麗なパス回しと鋭いランでボールを前に運ぶ「シャンパン・ラグビー」。絶えず軽やかに湧き続けるシャンパンの泡のように、次々に選手が走り出てくることから称される。
これはある意味ラグビーの理想型で、ラグビー新興国ではフランス人コーチを招聘してこのシャンパンラグビーを取り入れようとすることが珍しくない。グルジアなどが成功例で、日本がジャン=ピエール・エリサルドを招いて目指したものも、それであった。 (続きを読む…)