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PORTUGAL

ラグビー ポルトガル代表 (オス・ロボス)

世界ランキング24位 (2012-01-30)
ウェブサイトhttp://www.fpr.pt/
代表チームThe Wolves
代表監督Tomaz Morais
世界ランキング (2012-01-30)
21 URU60.47
22 ESP60.33
23 CHL59.52
24 POR59.30
25 BEL57.02
26 HKG56.51
27 MAR56.13
 

ニックネームは “Os Lobos”。ポルトガル語で「群狼」を意味する。

現在はIRBのサード・ティアに位置している。激戦の欧州にあってワールドカップ出場へ届くにはもう一歩足りないと思われてきたが、2007年大会予選で幾つかの番狂わせを起こし、敗者復活戦で見事に最後の枠へ滑り込んだ。

95年以降のワールドカップ出場国としては唯一の、アマチュア選手による代表である。

歴史

最初の国際試合は1935年のスペイン戦で、6-5の接戦を落とす。翌年もスペインと再戦し、16-9で連敗。その後は第二次世界大戦勃発などもあり、ほとんど試合らしい試合は行えなかった。

1960年代後半にスペインから初勝利を挙げると、イタリア、ルーマニア、ベルギーといった他の欧州国との対戦も始められ、ようやく本格的なラグビー史が動き出す。72年にはイタリアと0-0で引き分けると、翌年には9-6で初勝利。その後もデンマーク、モロッコ、ポーランド、ジンバブエなどと勝ったり負けたりを繰り返していく。87年の初ワールドカップは招待制であったが、彼らに声はかからなかった。

当時ポルトガルが参加するヨーロピアン・ネイションズは91年ワールドカップ予選を兼ねる位置づけになったため、彼らにもチャンスが与えられる。しかしラウンド2bという低い位置からのスタートであり、実際に出場権を獲得するのは現実的とは言い難かった。チェコスロバキアを退けて2cまでは進んだものの、オランダに敗れて最初の挑戦は早々に終わりを告げた。

95年大会の予選もスペインに敗れる。大きく方式の変わった99年大会予選では、プール戦をスペインに次ぐ2位で抜ける。しかし続くラウンドCで、スコットランドとスペインに連敗してしまう。この2国は、このまま本戦への出場を果たした。ポルトガルは敗者復活戦でのラストチャンスに賭けたが、ウルグアイにホーム&アウェイで連敗し、涙を飲んだ。

前回あと一歩まで迫ったことで、目標を本戦出場へ定めた2003年大会予選だが、またしても宿敵スペインに敗れ、わずか1ポイントの得失点差で敗退。ワールドカップの狭き門は、なかなかポルトガルにその鍵を渡しはしなかった。

しかし狼達は、次のレベルへ確実ににじり寄っていた。ヨーロピアン・ネイションズ03-04シーズンを9勝1敗で見事に初優勝。ルーマニアやグルジアといった03年ワールドカップ出場の強豪国を抑えて、堂々の戴冠であった。なお、宿敵スペインは最下位となっている。

この結果を受けて、フル代表とセブンスのコーチを兼任する Tomaz Morais が2004年のIRB最優秀監督賞にノミネートされた。サード・ティアにある国からこうした賞に名前が挙がるということは極めて異例であり、非常に名誉なことであった。

ワールドカップ初出場までの長い道のり

2004年、第6回ワールドカップへ向けた、足掛け3年に及ぶ長い長いヨーロピアン・ネイションズ・カップが幕を開ける。ポルトガルは開幕から4連勝を飾るが、その後は引き分けを挟んでの3連敗。最後に2連勝して、なんとか3位でラウンド5に滑り込んだ。

2006年、ここでポルトガルはセカンド・ティアに昇格するための強化費をIRBから支援される。これを受け、この年に新設されたIRBネイションズ・カップをポルトガルがホストした。ポルトガル、ロシア、アルゼンチンA、イタリアAによる総当り戦だが、実力的にはいずれもポルトガルよりも格上の国ばかりである。つまりポルトガルは、援助費でホスト国となることで、実力上位国との対戦を得て強化する方針であった。試合の結果は2敗1分の最下位。果たしてこの強化策が奏功したのかは、この後で再開されるワールドカップ予選で試されることになる。

予選ラウンド5は06年10月に行われた。イタリア、ロシア、ポルトガルによる総当り戦だが、これは格上のイタリアが易々と連勝して勝ち抜けを決める。最終戦でポルトガルはロシアと対戦。26-23の僅差でこれに勝利し、かろうじてラウンド6へ生き残った。ロシアには先のIRBナイションズで敗れており、そこでの経験がこの勝利に繋がったと言えるかもしれない。

ラウンド6はポルトガルとグルジアによるホーム&アウェイ。勝てば本戦出場が決まるが、敵地での緒戦を17-3で落とす。続く本拠地リスボンでの2戦目は11-11で引き分け意地を見せるも、ワールドカップ出場はラストチャンスとなる敗者復活ラウンドに持ち越された。

敗者復活ラウンド緒戦はモロッコ。これを26-20で下し、最終決戦で待つのはウルグアイ。ポルトガルは、ここまではかつても辿り着いたことがあった。99年大会予選のことである。そして全く同様にウルグアイと当たり、最後に涙をのんでいる。今回はまさに雪辱であった。緒戦のホームゲームは12-5で勝利。最後のアウェイゲームを6点差以内の負けで抑えれば、嬉しい初出場が決まる。

運命の最終戦、ポルトガルは早々に大きなアドバンテージを得る。開始2分でウルグアイのロック Juan Bado が反則から退場処分となり、1人多い状態で戦えるようになったのだ。しかし、敵には1万人を超える大観衆がついている。敵地でウルグアイに勝ったことの一度も無いポルトガルは連続して反則を犯し、6-0とリードを許す。しかし数に勝るポルトガルは徐々にペースをつかみ、逆に2つのペナルティを返したところで前半が終了した。

後半開始早々、ウルグアイがトライを決めて11-6と再びリード。しかしすぐにペナルティを2つ返し、11-12と初めてのリードを奪った。歴史的勝利も仄かに見えてきた64分、しかしウルグアイは逆転のトライをねじ込む。コンバージョンも決まり、18-12。試合の風は再びホームへ吹き始めていた。残りは10分強、ポルトガルは最終的な勝利に向けて、辛抱強くディフェンスを続ける。ひとつの反則が全てを水泡に帰しめる緊張感の中、遂に時計の針は80分を差した。結局、ホーム&アウェイでの総合点は24-23。僅か1点の差で、ポルトガルはワールドカップへの扉を開いた。

ポルトガルキャプテン Vasco Uva は、同じ代表選手である弟の Goncalo や、従兄弟の Joao と抱き合いながら次のように語った。

「最高の気分だよ。この4年間は本当にハードだったし、とにかく長かった。しかし我々は、お互いに情熱を燃やしてプレーし続けたんだ。ワールドカップへ行ける、なんて素晴らしいことなんだ。」

彼らはその夜、モンテビデオの地で喜びを爆発させた。祝賀の酒は深夜まで続き、何人かの選手が目覚めたのは…遠い異国の留置所であった。ハメを外しすぎ、6人の選手が逮捕されてしまったのだ。幸いにも送検はされず無事にウルグアイの地を離れることが出来たが、最後の最後まで「綱渡り」のポルトガル代表であった。

2007年 第6回 フランス大会

嬉しい初めてのワールドカップは、ラグビー界が95年にプロ化して以来初のアマチュアチームによる出場でもあった。しかし同プールの相手は世界最強ニュージーランドを筆頭にスコットランド、イタリア、ルーマニアと格上ばかり。全敗での敗退が予想された。

実際、結果は全敗であった。しかしポルトガルは4試合全てでトライを奪い、ルーマニアには10-14と肉迫する。彼らの点差が離れてもひたむきに得点をとりにいく態度は観客からも好意をもって受け入れられ、まずは健闘と言える結果で最初のワールドカップを終えた。

特にハイライトとなったのは、ニュージーランド・オールブラックスから奪ったトライだろう。そもそもこの両国は、史上初の対戦。セカンドストリングスのオールブラックスが相手でも実力的に相手になろうはずはなかった。しかしポルトガルのアマチュア選手たちは臆すること無く世界トップクラスのプロ集団に立ち向かい、喉も張り裂けんばかりに国歌を熱唱する。初めて対面するHakaの迫力を受け止め、前半だけで50点近い差をつけられても、ひたむきにプレーを続けていった。

機会が訪れたのは、後半5分。密集から抜けだしたウイング António Aguilar がニュージーランド陣深くへキックを入れると、オールブラックスの Joe Rokocoko が処理をミスする間に一気に詰めてブレイクダウンの攻防に持ち込む。ここでオールブラックスの反則を誘い、スクラムから縦へ。厚いディフェンスへピック&ゴーを繰り返すこと6度、遂にゴールラインの向こうへ手が届く。しかし判定はビデオ確認へ。緊張の数秒間が過ぎ、主審の右手が大きく挙げられた。会場へ詰めかけた大勢のポルトガルサポーターが歓喜の歓声を送る中、選手たちは少し照れたような柔らかい笑顔で抱き合っていた。最後にトライを決めたのは、途中出場のプロップ Rui Cordeiro。しかしこれは正に、チーム全員で勝ち取ったトライであった。(映像)

Pool-C ポルトガル POR 10 - 56 SCO スコットランド 2007-09-09
Pool-C ポルトガル POR 13 - 108 NZL ニュージーランド 2007-09-15
Pool-C ポルトガル POR 5 - 31 ITA イタリア 2007-09-19
Pool-C ポルトガル POR 10 - 14 ROM ルーマニア 2007-09-25

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